筑波大学ハンドボールコーチング論研究室Laboratory for Handball Coaching Studies

プロジェクト研究

科学研究費補助金

2023〜2025年度 基盤研究(C)
卓越した車いすパラアスリートが獲得した技術・戦術に関する実践知の解明

研究代表者:會田 宏

研究分担者:齊藤 まゆみ,北崎 悦子,松本 沙羅

キーワード:実践知 / パラアスリート

2022~2023年度 若手研究
ゴール型球技の小学生年代における「個の育成」に関する研究

研究代表者:中山 紗織

キーワード:選手育成/ハンドボール/ゴール型球技/インタビュー調査/勝利至上主義

2020〜2022年度 基盤研究(C)
球技における「ホリスティック・コーチング」に関する実践知の解明

研究代表者:會田 宏

研究分担者:藤本 元, ネメシュ ローランド, 山田 永子,東海林 祐子

研究成果

2017〜2019年度 基盤研究(C)
ハンドボール競技における個人戦術力の構造とその発達

研究代表者:藤本 元

  • キーワード:
  • ハンドボール / 個人戦術力 / 戦術的思考力 / 技術力 / 発育発達 / コーチング

本研究の目的は,ハンドボール競技の攻撃における個人戦術力を戦術的思考力および技術力の観点から評価することによりその構造を明らかにし,個人戦術力を高めるトレーニング方法について示唆を得ることであった。実験の結果,ハンドボール競技者は、技術力を獲得していることが前提条件であり,技術力の土台をもとに戦術思考力が活かされている可能性があることが明らかになった。また、戦術的思考力と技術力の観点からみた競技者のタイプごとに個人戦術力のトレーニングにおける優先順位が検討できる可能性が導き出された。
本研究では,ハンドボール競技者の個人戦術力を,戦術的思考力と技術力という観点から評価することにより,その競技者に適したトレーニングの方法を開発できる可能性を示すことができた。この知見は,球技の複雑な競技力の構造を解明する糸口となり,またその競技力の重要な要素となる個人戦術力のトレーニング開発に発展させていくことができるという意味で社会的な意義を持つ。

研究成果

2016〜2018年度 基盤研究(C)
球技スポーツにおける卓越したコーチの戦術指導に関する実践知の構造とその獲得過程

研究代表者:會田 宏

  • 研究分担者:
  • 藤本 元, ネメシュ ローランド, 山田 永子
  • キーワード:
  • 球技/戦術指導/質的研究/アクティヴ・インタビュー/コーチング

本研究では,球技における卓越したコーチは,1)チームの目標を達成できるように個々の選手の戦術力を強化する「演繹的な思考」と,個々の選手の戦術力を調和させてチームの達成力を高める「帰納的な思考」の両方を働かせていること,2)技術的要素の遂行を阻害する状況を意図的に設定し,個人戦術力を洗練させていること,3)これらの思考は自らのコーチング行動を省察することで深まる可能性があることが明らかになった。
本研究は,戦術指導に関する実践知を多面的な語りとして収集する方法を開発した点,戦術指導に関する実践知を構造化した点において学術的意義を持つ。また,国内外の卓越したコーチの持つ戦術指導に関する実践事例を,我が国のコーチ育成に寄与できる情報として整理し,それをウェブサイトなどで公開することを通して,さまざまな研究者や実践現場の指導者と戦術指導力に関して意見交換できる環境を整えたという点において社会的意義を持つ。

研究成果

2013〜2015年度 基盤研究(C)
卓越した球技スポーツ選手におけるグループ戦術に関する実践知の構造

研究代表者:會田 宏

研究分担者:藤本 元, 山田 永子

  • キーワード:
  • アクティヴ・インタビュー/コンビネーションプレー/即興性の排除/コーチング/グループ戦術/質的研究/グループ戦術力

卓越した球技選手が獲得したグループ戦術に関する実践知の構造について明らかにするために,国際レベルで活躍した選手にアクティヴ・インタビューを行った。得られた語りを質的に分析し,以下の知見を得た。(1)グループ戦術では,対峙する相手の選択肢を少なくさせ,即興的に対応せざるを得ない状況を排除することが志向されている。(2)そのために,特にオフザボール局面において相手と味方の変化に対応し続ける能力が必要である。

研究成果

2013〜2015年度 若手研究(B)
ハンドボール競技におけるヨーロッパ強豪国のユース年代のトレーニング分析

研究代表者:山田 永子

  • キーワード:
  • クロアチア/トレーニング調査/シュート力向上/シュートプレー分析/セルビア/モンテネグロ/実地調査準備/原著論文

本研究は、日本ハンドボール競技におけるシュート力向上に貢献できる知見を得るために、世界のトップレベルにあるクロアチア、セルビア、モンテネグロの国際競技力向上のためのトレーニング組織および環境について調査した。さらにクロアチアのチームが実際に行っているトレーニング、特にシュートに関するトレーニング内容と方法を調査した。その結果、クロアチアのトレーニング内容は、実践形式の中で防御者とGKをかわす技能を習得する個人戦術の向上、シュートとアシストパスを選択しながら行うグループ戦術および個人戦術の向上、そして反復によって技術・体力的な要素を強化する技術力の向上が循環的に行われていることが明らかになった。

研究成果

2010〜2012年度 基盤研究(C)
卓越した球技スポーツ選手における実践知の獲得過程に関する質的研究

研究代表者:會田 宏

  • キーワード:
  • コツ身体知/カン身体知/公共化/行為者の視点/偶発位相/個人戦術力の養成/技術力の養成/戦術的思考力の養成/ゲシュタルトクライス的関係/<コツ>身体知/<カン>身体知

本研究の目的は,卓越した球技選手における実践知の獲得過程について明らかにすることであった。選手へのインタビュー調査を質的に分析し,以下の知見を得た
(1)実践知は,コツとの出会い,コツの理解,コツの消失,コツの獲得という過程を通して獲得される
(2)球技における戦術力の養成では,動作そのものを志向してその習得を目指すことと,対峙する選手との「対話」を志向して前意識的に動作することの2つが求められる。

研究成果

(公財)日本ハンドボール協会事業の科学的検証

2021〜2022年度

(公財)日本ハンドボール協会と共同で,令和4年度全国中学生ハンドボール大会において実施されたボール規程の変更(旧規程の松やに等の使用を前提とした2号球から,新規程の松やに等を使用しない1号球へ)がゲームパフォーマンスに及ぼした影響,ならびにプレーのしやすさなどの選手の主観的評価に及ぼした影響を科学的に検証した

2018〜2019年度

(公財)日本ハンドボール協会と共同で,第9回全国中学生クラブチームカップにおいて行われた女子大会使用球の変更(2号球から1号球へ)がゲーム様相およびプレーヤーのプレーに対する意識の変化に及ぼした影響を科学的に検証した(検証結果:「全国中学生ハンドボールクラブチームカップ女子大会における映像観察によるシュートプレーの印象分析:大会使用球の規格変更前後の比較」国際武道大学研究紀要第35号(2020,99-108);「全国中学生ハンドボールクラブチームカップにおける女子大会使用球の規格変更がゲームに及ぼした影響」ハンドボールリサーチ第8巻(2019,41-46))

2015〜2017年度

(公財)日本ハンドボール協会と共同で,全国小学生ハンドボール大会における新ゲーム様式「Jクイックハンドボール」導入の効果について科学的に検証した(検証結果

2014〜2015年度

(公財)日本ハンドボール協会と共同で,中学生男子のJOCジュニアオリンピックカップハンドボール大会において行われた大会使用球の変更(2号球から3号球へ)がゲーム様相に及ぼした影響を科学的に検証した(検証結果:「中学男子ハンドボール競技における大会使用球の変更がゲーム様相に与える影響」ハンドボールリサーチ第5巻(2016,35-42))

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